「あれ?・・・ここ、何処!?」
見慣れない場所で目が覚めた。
側に悟浄はいない、そして八戒の姿も見当たらない。
「・・・え?」
体を起こすと僅かなほこりが舞い上がり、目を覚ました場所がいつも目覚めるベッドの上ではない事に気づいた。
自分がいたのは少し大きめの古い椅子の上。
手元の部分に埃が積もっている事からかなり使われていないものだろう。
「悟浄?八戒!?」
いないと分かっていても何処かにいて欲しいという希望から、あたしは小さな声で二人の名を呼んだ。
暗い部屋に目が慣れ小さな窓から差し込む光を頼りに部屋に置かれている物を見る。
何ていうか・・・無秩序に物が放り込まれているって感じ。
椅子や机があるかと思えば、得体の知れない人形が端に積まれている。
側の箱を開ければ何やら曰く有り気な装飾品が詰まっているし、山と積まれている箱にはあたしでも分かる「危険」の文字が書かれていた。
「悟浄の家の物置は・・・こんな広くなかったよね。」
悟浄に家に来て数回目、物置として使われていた部屋を掃除して客間にしたという話を八戒に聞いた。
そしてその部屋にあるものは全て外にある物置に移したんですよ・・・って言ってたっけ?
そんなに大きくなかったし、この部屋みたいに窓は無かった。
ここまで考えてあたしはようやくひとつの結論に達した。
「あたし・・・何処に来ちゃったの!?」
さて、貴女はまず何をしますか?
★ もう少し部屋の中を探検する
☆ とりあえず部屋から出る